この家が初めての鉄骨なんですが、本当に鉄骨って隣の音が聞こえないのね。唯一聞える音と言えばお隣さんがお風呂に入っている時くらいで、なんとなくこのPCを置いている机の壁向こうが脱衣所かなんかなのか、その時だけかすかに音がして、そのタイミングでしか音が鳴らないから逆に凄くビックリする。クラップかと。なぜそれが風呂かと気付いたのかは、そのタイミングで自分も風呂に入ると、風呂の窓から外の廊下伝いに隣の風呂の音が聞えるからだ。おそらくお互いに生活音を感じるのは風呂くらいだろうと思う。お隣さんは小学生の男の子が二人いて、声から予測するとよく下の子がお父さんと一緒に入っていて学校での事とかを話しているのが大体。自分は父親の記憶がほとんど無いが、未だに鮮明に覚えているのが出て行く時と風呂に関する事。線が細い人だったから骨ばっていて、鎖骨のくぼみにお湯を溜めるのを見るのが好きで良くやってもらった記憶がある。それと風呂上り後のブローがやたらと長い。何やらサクセス的な何かを使っていたような感じで、まぁ自分の禿は遺伝だなぁと。だからお隣の親子のやりとりが微笑ましくてそんな他愛も無い事をフツフツと良く考えている。

今日もついさっき風呂に入ったのだが、今日は何やら様子が違った。

ここに引っ越して一ヶ月。引越しの時にお隣へ挨拶へいったらその下の子と50代後半か60代前半のご婦人。隣に越してきた事を告げると、そのご婦人が私はおばぁちゃんでお母さんはお腹が大きいからちょっと出てこれないんです、と。そうかー、それはめでたいとか何とか考えていたんだけど、そう言えばちょっと前にお父さんと息子さん達が夜にあわただしく出かけていったなぁと思った事があったんだけど、なるほどそうか、あの日がその日だったのかなぁと今になって思う。今日先程風呂に入ったら隣から風呂に入っている音がしたのだけど、赤ん坊の声がその中に混じっていた。

急に越してきて、帰りも遅く、何をしているか分からない髭面のおっさんの様な自分では好青年だと思っている奴がこんな事勝手に思うのは失礼だが、自分がここに越してきた時に彼(彼女かも知れない。男の子二人だから女の子だといいかもね)は生まれたと言う事は、自分がこの先ここに住んで年を重ねるに連れて彼(彼女)も成長していくんだろうなぁと。何年いるか分からないが、仮に前の家にいた期間6年いたとすればその子は6歳になっているわけで。小学生になる頃には自分は31かぁ、とぼやぼや考えながら頭を洗ったんです。